菖蒲

菖蒲(ショウブ)

端午の節句と言いますと、ほとんどの人が鯉のぼりや兜飾りを連想するでしょう。

 

しかし、ここでは、端午の節供の菖蒲(ショウブ)について解説します。

 

菖蒲

菖蒲(ショウブ)

 

端午の節句は、奈良時代から行われている古い行事です。

 

端午とは、五月の初めの午(うま)の日という意味ですが、長い歴史の中で、いつのまにか五月五日に固定されていきました。

 

奈良・平安時代の端午には、災いを避けるための行事が行われる重要な日でした。

 

宮廷では、軒にショウブやよもぎを挿し、臣下の人々はショウブを冠に飾ったり、ショウブの葉で作った薬玉(くすだま)を柱に下げたりしました。

 

それは、魔除けのまじないで、火ぶせ(火除け)のまじない、あるいは、虫除けのまじないという意味です。

 

なぜなら、ショウブは、もともと臭いが強く蛇や虫をよせつけなかったことから、呪力の強い植物とされてきました。

 

また、刀剣にも見立てられるところから、呪力が強いとされたのです。

 

その現れとして江戸時代の江戸では、ショウブを鉢巻に差したり巻きこむのが流行りました。

 

また、菖蒲湯や菖蒲酒もそうです。

 

菖蒲湯

菖蒲湯

 

菖蒲湯のような薬湯への入浴習俗は、きわめて日本的な発達といえます。

 

他にも冬季の柚子湯がそうですね。

 

端午と酒

菖蒲酒は、ショウブの葉を細かく刻んで酒に浮かべたものです。

 

菖蒲酒を飲む習慣は、現在では無くなってしまいました、半世紀ぐらい前までは、栃木県下や岐阜県下、広島県下などに伝わっていたという報告例があります。

 

端午の節句以外で供される酒には、

  • 正月のお屠蘇(とそ)
  • 弥生の節供(三月三日)の挑の酒
  • 重陽の節供(九月九日)の菊の酒があります。

 

「薬酒養生」が節供にともなって発達しているのです。

 

しかし、七夕の節供(七月七日)だけ、お酒が見当たらないのは、日本の夏が高温多湿で酒づくりには不向きであったからです。

 

昔の事ですから冷蔵庫もなく夏の醸造・保存は不可能で諦められてたからです。

 

菖蒲切りと菖蒲打ち

『平家物語』と『鳥獣戯画』に、端午の節供の時に、子どもたちが小弓を引いたり、印地(いんじ)と呼ばれた石合戦(子どもたちが二手に分かれて小石を投げあう遊び)などが盛んに行われてい場面がみられるので、印地打ちは、古くから行なわれていたとみられます。

 

そういう遊戯が下地にあったからこそ、端午の節供が男児の節供としての色彩を強めていったのかもしれません。

 

この印地は江戸の初めまで行われていましたが、危険なため禁止されて、後には菖蒲切りというチャンバラごっこから、菖蒲打ちといって菖蒲の束で地面を叩き、音の大きさを競う遊びへと変化していきました。

 

菖蒲打ちは、現在ではすっかりみられなくなりましたが・・・。

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